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画力が無かった私が上手くなれた練習法3選|画力向上のために大切なこと

絵を描きはじめたばかりの頃、思うように線が引けず、頭の中にある形が紙の上にまったく現れてくれない——そのもどかしさを、私も長く味わってまいりました。かつての私には、いわゆる画力と呼べるものがほとんどありませんでした。それでも描き続けるうちに、少しずつ手が応えてくれるようになりました。
ここでは、画力向上のために私が実際に支えとしてきた三つの練習法を、これから漫画やアニメの絵を綺麗にかきたいと願う方へ向けて、順を追ってお伝えいたします。
一つ目:絵を愛すること
技術の話をする前に、どうしても最初に置いておきたいのがこの一点です。上手くなるための最短距離は、実は「絵を好きでい続けられる状態」を守ることにあります。嫌いになりかけたまま握った鉛筆は、なかなか伸びてくれません。
愛するというのは、特別な熱情を保ち続けるという意味ではありません。うまく描けない日でも、線の一本に「今日はここが少しよかった」と目を留めてあげること。他人の作品を見て落ち込むのではなく、その美しさに素直に感嘆できること。そうした小さな態度の積み重ねが、長い時間をかけて画力を支える土台になります。
- 描けた部分を先に見る習慣をつける
- 好きな作品を、批評ではなく味わうために眺める時間を持つ
- 疲れた日は、無理に完成させず線だけ引いて終える
二つ目:模写の精度を上げていくこと
次に、具体的なトレーニングとしての模写です。模写は多くの方が取り組む練習ですが、大切なのは枚数ではなく精度です。ただ似せて終えるのではなく、「どこがどれだけずれているか」を自分の目で測れるようになることが、画力向上の分かれ道になります。
精度を上げるための手順
まず、対象をよく観察します。線を引く前に、目や肩の位置関係、輪郭の傾き、余白の形を確かめます。次に描き、最後に必ず元の絵と並べて見比べます。この「見比べる工程」を省いてしまうと、模写は作業になってしまい、上達の速度が落ちてしまいます。
ずれを見つけたら、責める必要はありません。ずれを見つけられたということは、観察の精度が上がった証拠だからです。綺麗にかく力は、手先ではなく、まずこの「見る力」から育ってまいります。
模写は真似ることではなく、対象の構造を理解し直す作業です。
三つ目:五年以上、続けること
そして三つ目が、続けることです。正直に申し上げますと、この要素がいちばん厳しく、いちばん確実です。私の実感では、目に見える変化が定着するまでにおよそ五年という時間が必要でした。
一年目は、うまくならない自分に苛立つ時期かもしれません。三年目には、以前の絵との違いに気づけるようになります。五年を越えたあたりから、手が意図に追いついてくる感覚が生まれます。この三つの要素がそろって、はじめて画力は形になります。
努力は、誰も見ていないようでいて、決して無駄にはなりません。積み重ねた時間は、必ずどこかで線に現れます。だからこそ、あきらめないでいただきたいのです。続けた方は、絶対にうまくなれると私は考えております。
精神論ではなく、考え方を育てること
最後に一つだけ、補足をさせてください。「根性で描け」「気合いが足りない」といった精神論は、あまり役に立ちません。むしろ人を疲れさせ、絵から遠ざけてしまいます。
遠回りに見えて近道なのは、哲学に触れることです。すなわち、自分がなぜ描くのか、何を美しいと感じるのか、失敗をどう扱うのかという「考え方」を育てることです。考え方が整うと、練習の質が変わります。落ち込み方が浅くなり、立ち直りが早くなり、結果として続けられるようになります。
漫画やアニメの絵に限らず、上手くなるという道のりは、技術と心の両方を静かに耕していく作業です。今日の一枚が思うようにいかなくても、その一枚は確かに積まれています。どうか、ご自身の歩みを信じてお続けください。


















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